自動スワップで JPYC の二次流通価格を安定させる - JPYC Stabilizer
自動スワップで JPYC の二次流通価格を安定させる - JPYC Stabilizer
サマリー
- 二次流通価格の安定により JPYC はさらに便利に
- swap レートが乖離したときに自動スワップする web アプリJPYC Stabilizerを公開しました
- swap レートの安定化に貢献すると、レートの差が報酬になります
- 流動性プールへの deposit も是非ご検討ください
二次流通価格の安定により JPYC はさらに便利に
QuickSwap や SushiSwap などで JPYC の二次流通が行われています。実際の平均レートはドル円レートより JPYC 安になっているようです。
また、下記の chart からわかるように時々数%のスパイクが発生しており、いつでもより安定することが望まれます。
QuickSwap Chart
swap レートが乖離したときに自動スワップする web アプリを公開しました
web アプリの仕組み
今回のリリースでは QuickSwap の JPYC-USDC pair の rate を監視して一定の条件でトリガーをかけて swap を自動実行します。
上記の swap chart から読み取れるように swap chart は頻繁にスパイク(高額取引によるレートの乖離)が起こっています。このような rate が主なターゲットになります。
本 web アプリはユーザーのブラウザ上で上記の処理が行われています(JavaScript)。データもブラウザ上にすべて保管されており、外部に送信されません。
詳しいプログラムの詳細は GitHub で公開しているソースコードを読解していただくか、別途説明用の記事を投稿しますので、そちらをご覧ください。
注意
この web アプリは暗号通貨に対して一定以上の知識がある方を対象としています。少なくとも、private key が何なのか、private key を用いてアカウントのインポートおよび送金等が自分でできる方を対象としています。
少しでも不明点がある場合はセルフ GOX する可能性がありますので、お使いにならないことを強く推奨します。
使い方
JPYC stabilizer 用の Wallet の準備
この web アプリでは自動取引をするためにウォレットを作成し、private key をブラウザに保存します。
この自動取引用のウォレットは web アプリ上でも作成できます。ご自身で Metamask などで生成したウォレットも使うことができます。
ウォレットの作成またはインポートは画面右上の『Create or Import Wallet』をクリックして、プルダウンメニューから選択します。
ウォレットを作成する場合は Create New Wallet ボタンを押すと自動生成されます。押すたびに新しく生成されます。生成後表示される Private Key を使って MetaMask 等にも Import しておくことを推奨します。資金の引き出し(withdraw)に必要です。
ウォレットをインポートする場合は Private Key のテキストボックスに Private Key を入力して Import ボタンを押してください。Address 欄に対応する Address が表示されていれば成功しています。
ウォレットの作成・インポートが成功していれば画面の上部にアドレスが表示されます。
ウォレットの秘密鍵はブラウザに保存されますので、次回以降のインポートは不要です。保存されている情報をクリアする場合はプルダウンメニューの Clear Wallet を押してください。
資金とガス代を専用ウォレットへ入金
先ほど生成したウォレットに gas 代の MATIC と運転資金を入金してください。JPYC と USDC のどちらか、または両方でも問題ありません。入金後、通常 1 分以内に web アプリの画面に反映されます。
JPYCとUSDCのApproval
もし使用するアカウントでQuickSwapでのJPYCとUSDCのApprovalを済ませていなければメニューのApprove Coinsから二つのコインをapproveしてください。
ボタンは1つずつ押してください。doneと表示されてからもう片方を押してください。すでにapproveが済んでいるアカウントでボタンを押しても無駄にgasが消費されるだけです。
自動トレードの開始
画面右上のトグルスイッチを Off から On にすると swap レートが規定のレートになると swap されます。現在の設定では 1 USDC = 116 JPYC と 1 USDC = 118 JPYC の2点でトリガーをかけています。この閾値は近日中に動的に決定するよう変更予定です。(もう少し実際のドル円レートに近づけた方がよさそう)
正常にプログラムが動作していれば 30-60 秒間隔で swap レートを取得し、chart が更新されていきます。また swap が開始された場合は画面下部にある Activity Log に表示されます。
swap レートの安定化に貢献すると、レートの差が報酬になります
具体的に 10,000 JPYC を使って下記のような swap を行ってた時の具体的な報酬は次のようになります。
Note | JPYC | USDC | rate |
---|---|---|---|
start | 10,000 | ||
JPYC->USDC | 86.2 | 116.00 | |
USDC->JPYC | 10,171 | 118.00 |
このほかにも QuickSwap へ 0.30%の swap fee と gas 代として MATIC が消費されます。
実際には割と良いレートに飛ぶことが多々ありますので、下記のような swap になることもよくあります。
Note | JPYC | USDC | rate |
---|---|---|---|
start | 10,000 | ||
JPYC->USDC | 86.58 | 115.50 | |
USDC->JPYC | 10,389 | 120.00 |
流動性プールへの deposit も是非ご検討ください
2021/9/12 の段階ではまだ$124,501 しか流動性プールがありません。ぜひ JPYC の安定化のためにも流動性提供もご検討ください。
Pooled Tokens |
---|
62,391 USDC |
7,266,261 JPYC |
最後に
- 本 web アプリの目的は JPYC の二次流通価格の安定化であり、報酬はおまけです
- 実際のところ、アプリを動かす人が増えると JPYC は安定しますが、収益を得られる可能性は下がります
- このアプリの利用価値がなくなることが、このアプリの目指すところです